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2017-07

伊勢本街道ジャーナル 12月31日 - 2011.01.20 Thu

大阪市中央区玉造~伊勢神宮、伊勢本街道170キローメートル徒歩巡礼「伊勢迄歩講」の第四日目。
大阪ユースホステル協会が主催する、いにしえのお伊勢参りを再現するこのイベントに関する詳細は・・・
コチラ→ 伊勢迄歩講


12月28日 一日目 大阪~奈良 
■12月29日 二日目 奈良~榛原
■12月30日 三日目 御杖村敷津~伊 勢


2010年12月31日大晦日、奈良県御杖村敷津からいっきに三重県を横断して18時間かけて伊勢神宮内宮へ。この日の歩行距離は71km。起床後、ワクワクしながら外を見ると意外と雪は少なくちょっとがっかりな私(安全管理をするスタッフにこんな事言ったら怒られちゃいますが・・・)朝5時、朝食の時にこの日の各講の出発順が発表されました。



またまた私たちの3講は最後発・・・



よっぽど元気に思われてたんやな~(苦笑) 6時半、昨日の道の駅に移動。雪はちらちら舞う程度ですが、とにかく風が強い!!体感温度が5、6度くらい下がっています。雪は降っては融け降っては融けをくり返し、そこが低温のために一面に凍ったため、道の駅の駐車場はアイスバーンに。そこをスケートリンクのごとく滑りながらはしゃぐ大学生スタッフ達(笑)


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                 一瞬吹雪


最後発の私たちは7時頃出発。ここから先はしばらく凍てつく田舎道を歩いていきます。キーンとする向かい風で顔が痛い。神末地区にある丸山公園から先は国道369号に向け、古道がおよそ1kmにわたり残っています。美しい石畳構造も見られますが、凍っている箇所が多く美しさを堪能する人よりもスリップしまいと神経を尖らせている人の方が圧倒的に多かったです。


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               きれいに整備されている丸山公園


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               公園から先は古道が残っています



古道を抜けると国道369になり、まもなく三重県イン! 入ったところはなんと県庁所在地の津市・・・。もともとは一志郡美杉村という地名でしたが、平成大合併に伴い2006年1月にとんでもない広さの津市になっちゃいました。ここから先はのどかな山間部の旧街道がしばらく続きます。伊勢地や興津といった宿場町が残り、街道沿いの民家は立派なものが多く常夜灯も至る所に見られます。今でこそ過疎地となっているこの場所はかつては都と一大聖地伊勢を結ぶいわば大動脈であったのです。いかに繁栄していたかが街道の様子で見て取ることができます。


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                 三重県に入った~


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               伊勢地地区を抜ける旧街道



奈良県と三重県の県境からおよそ4kmのJR東海伊勢奥津で小休止。この駅、松阪駅とここ伊勢奥津駅をむすぶ名松線というローカル線の終着駅だったのですが、2009年10月に猛威を振るった台風18号によりこの路線は所々がズタズタに寸断されてしまい、現在は松阪~途中の家城駅までの運行となっており、それ以遠は運休状態が続いています。なので終着駅のこの駅も1年以上列車が入ることもなく、リニューアルされたこぎれいな駅舎がもの悲しくたたずんでいるだけです。山間部のローカル終着駅ということもあり、訪れる鉄道ファンも多いとか。



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もともと無人駅だった伊勢奥津、2009年の台風の後は真の無人駅に・・・


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         旅情を誘うこの時刻表(笑)


伊勢奥津から先もしばらく雰囲気の良い旧街道が続きます。この一角にあられやさんがあり、私たちが表に売られているあられを買おうとしたところ、奥様が「あなたたち今年もご苦労様。はいこれどうぞ持ってって」と、タダで頂きました。今年で38回目を迎えるこの伊勢本街道踏破は、沿道ではすっかり風物詩になっており、こうした「接待」もよく受けるのです。現在でも確かに残っている旅人とお接待のある光景。ありがたくいただきますm(_ _)m


この後街道が尽きると、本日発の難所、飼坂峠が始まります。熊野古道馬越峠程度の登りですが、雪解けということもあってちょいと足場が悪くなっています。私たちは峠越えを選びましたが、積雪時の峠越えに自信がなく、国道369号の飼い坂トンネルを抜けていった講もあったとか。


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峠の登り口にあたる国道369号にて 現在といにしえの道の交差点です
 

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               飼坂峠道


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                 飼坂峠


峠からは30分ほど下ると北畠神社のある上多気の集落へと出ます。この先、県道との交差点には「すくいせ道」の大きな道標が残っています。伊勢本街道はこのまま直進ですが、私たちはここを左折しておよそ500m歩き、北畠神社横の食堂でちょっと早めの昼食。このこともあってか、「すくいせ道」は伊勢迄歩講関係者の間では「すぐめし道」と呼ばれているとか(笑)  ※ちなみに「すく」とは「まっすぐ」の意味で決して「もうすぐ」の意味ではありませ~ん


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       すぐめし道こと「すくいせ道」 (笑)


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             上多気地区の街道 雪が積もってて歩きやすい~



上多気地区を抜けると国道369に再び合流し、櫃坂峠を目指します。櫃坂峠は非常に山深いところにあって大阪から伊勢の間で一番の難所ともいえる峠であり、今でもおどろおどろしさが残っています。峠にはその名も「峠」という集落がありましたが、現在は住む人もなく数軒の家だけがたたずんでいる閑散とした光景となっています。それが・・・現在は平成大合併のために津市と松阪市の市境となっているのです・・・ほんまに違和感あります。
櫃坂峠道を下りきると山間部に開けた農家がちらほらと見えてきてしばらく歩けば上仁柿、下仁柿と集落が続きます。


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               峠地区の旧民家にて


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                 櫃坂峠道


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                 櫃坂峠道


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            峠を下ると台高山系の支尾根が見えてきます


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              下仁柿の里を歩く



この先しばらく歩くと、櫛田川沿いの国道166号へと出ていきます。ここは和歌山から伊勢、そして海を越えて江戸方面へと続いた和歌山街道いわゆる参勤交代の道との合流点です。のどかな清流の町はいにしえの一大ジャンクションでした。ここからはしばらく166号線を縫う旧街道を伝って松阪市大石、茅原町と歩いていきます。午後3時半を過ぎたころの茅原、なんとここで本日の行程約半分なのです~ 止まっているととにかく寒いのでひたすら歩く歩く歩く・・・


多気町の牧地区で伊勢自動車道をくぐってからは今までの山間ムードの景色はがらっと変わり、開けてきます。そしてここは初めてお伊勢さんの背後にそびえる朝熊山を見ることができるポイントです。ここから見る朝熊は決して近くはなく(笑)、私が初参加の人に励ましの気持ちを込めて「ほら、伊勢が見えたよ~」と言うと「まだあんなにあるんかい!!」と返ってきます(苦笑)



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            朝熊山遠景(画面中央の鉄塔奥に見える山)



あたりもかなりうすぐらくなってきたところ、多気町井内林地区にある津田公民館に到着、ここで年越しそばとおにぎりが振る舞われます。しばし暖を取れると公民館にあがったところ、一緒に来ていたSちゃんが不調を訴えました。低体温症っぽい状態になっており、あと残り20kmを歩くことが難しいとのことだったので、ここでやむおえずリタイアを決めました。無理もない、今回は今までにない極端な気候条件だったといい、これまでにも7、8人リタイアをしています。それに参加回数20回以上を数える我がリーダーFさんまでも風邪っぽい症状を訴えていました。普段は超健脚なSちゃん、わずか20kmを残してとても惜しそうでした。「これは次にもまた来てということだよ!私がSちゃんの願いも預かって伊勢にゴールするからね!」と伝え、ここでSちゃんとは離れることに。


この先は夜間歩行となるので、ヘッドランプを携行し津田公民館を出発。真っ暗な街道をひたすら伊勢へ向かって歩くのみです。暗いとテンションが上がるのか、途中気がつくと私と仙人こと埼玉県のTさん、福岡県のAさんの3人は時速7kmで歩いていました。隣に着いてくれていたスタッフが「あの・・・もう少しゆっくり歩きませんか・・・」と苦笑混じりに話しかけてきて初めて気づきました(^^;) そしてその後「今まで見てきた中で一番早いペースでした」と一言・・・。


夜9時過ぎ、田丸神社に到着。田丸といえば熊野古道伊勢路の出発点。私を知っている人はここで「カミノッティさんは尾鷲だから帰りはここから歩いて帰るんだよね?」と聞いてきます。別に冗談レベルではないが、やはりこの後は実家に帰っておいしいもの食べたいもんね~・・・まあ実際に大阪や神戸、名古屋に徒歩で帰る人いてるんだけど(苦笑) 


田丸からは伊勢まであと12km。ここで我がリーダーFさんがダウン寸前の状態に。寒風にさらされすぎて悪寒がしてきたという。さすが12kmはふんばるが少しペースを落としたいとのことでした。年末の大寒波はベテランでも相当堪えたようですね。伊勢の街中に入り、宮川を渡った後外宮に到着し、しばし暖をとります。その後およそ6kmを歩いて内宮向井にある猿田彦神社に到着。



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              宮川に架かる度会橋を渡る



猿田彦神社で全講が合流し、みなで「わっしょい」コールを掛け合って一気に内宮鳥居前までおかげ横丁を駈けます。これがまた大迫力なんです。本来、各リーダーが旗を持って先頭を歩くのですが、Fさんの体調があまりにも思わしくなかったため、旗持ちは私にたくされました。恐れ多いながらも大旗振って先頭を歩き、年明け10分前に無事ゴール!!



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この後は解散式を行い、ほっくほくのカレーとビールを頂いて解散、真夜中のお伊勢参りを済ませ、早朝に実家の津へと帰りました。私は体の疲れはほとんどありませんでしたが、さすが睡魔には勝てず、シャワーを浴びた後は初日の出を15分後に控えたまま眠ってしまいましたzzzzzzzz


2011年もいい年になりますように~  (ってこれ書き終えたの5月末ですがw)

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● COMMENT ●

No title

ohooooo!
あの日のことが蘇ってきたよ~
私は4日目は朦朧としていたから
いろいろ細かいこと覚えてなくてね。
そうだった~ おばちゃんアラレくれたね~(^u^)
20km残してリタイヤはほんっと悔しかった~
懲りずに今年に再挑戦する気は満々だよ(笑
去年はいろんな不調が重なってたし、
今年ちょっとトレーニングすればなんとかなるかも???
いや、でも1歳歳を重ねているから、ちゃんと準備しよっと(笑
いやーしかし、カミノッティちゃんのタフさにあらためて脱帽!!!!

>SAKEちゃん

半年の時を経てようやく完成だよ~~☆
私も写真見て記憶をたどりながら色々思い出してたよ~(ノ▽<。)゜。←懐かし涙
ホントにいい講だったよね~ あの時は天気すごかったし、20年以上のベテランさんだってバタバタだったよ~ 確かに、伊勢の山が見えている地点だったから余計悔しいよね・・ また行こう行こう!!
歳は関係ナッシング~ 精神的に弱ってるか安定しているかでも違うもんねぇ~ あの時は色々大変だったよね…


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三重県紀北町在住。歩き旅人&旅イラストライター&ガイド

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