3例目の「道」世界遺産 - 2011.02.25 Fri
スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼道「El Camino de Santiago」、日本の熊野古道「紀伊山地の霊場と参詣道」に続き、昨年秋に世界3例目の道の世界遺産アデントロ街道「El Camino Tierra del Adentro」=メキシコが誕生しました。アメリカ合衆国サンタフェからメキシコシティに至るこの道は北米の長距離歴史街道としてもたびたび紹介され、一昨年秋には熊野古道センターで開催された国際シンポジウムの際もアデントロか移動の研究者が来日していました。交易路でもあり、また巡礼道としても使われてきました。
ここ近年は世界各地であらゆる物資を伝え、地域をつないだ「線」が見直されています。そんな中で、熊野古道世界遺産登録から6年目にしての第3例目。とても喜ばしいことと思います。
もちろん世界遺産に登録されたという事実だけでなく、これにともない、「道」という概念を見つめ直す人々が多く出てくればと願っております。
「アデントロ街道」概要
また、当ブログのブックマークにもアデントロ街道に関するサイト(英語版)を登録しております。
● COMMENT ●
1 ■素晴らしいことですね!
2 ■道ってホント、単独では存在し得ないものですからね
生き産、いい言葉ですね。世界遺産とは、人類の宝と言う意味で作られた概念だけど、「遺産」ではない、現在も生き続けているものも多くありますね。だって、道の世界遺産といってしまえばその「道」が注目されがちだけど、その道を守る人、通った人、通った人をもてなした人がいることを絶対に忘れてはいけませんからね。
道学・・・私たちで発展させませんか??(笑)今はお互い色々と大変ですけれど・・・
あ、今仲間内では「尾根道シンポジウム」っていうのを開催しようと話しています。シンポジウムっていうほど大層な物ではなく、パネリストがいつもよく山に行く仲間4人、参加者も10人以内と言う本当に小さいものです(笑)歩くのが気持ちいい山の尾根筋はかつて多くの人が見晴らしの良い交易路としても使ったなど、あらゆる観点から尾根を語る予定です。
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それは人間の営みの歴史であり、そこを辿ること、意味を知ることって、非常に意義があると思います。
人がその道を通る限り、人の一歩一歩が道を作りあげていくので、道は決して「遺産」ではなく今も生き続ける「生き産」なんですよね。
私ももう一度「道」と言うものを見つめなおしたいと思います。「道学(みちがく)」っていう学問ってないんでしょうかね?